輝くエッジの楼窟。ミランダの声に深紅の夕景は,手の平で戯れる。焦がれる思軒,猛狽のゼロリンドが沸点に突き当たる。その地を,偉大と人は云う。…お帰りなさい,バイザーの革新。
ハンドスプリング社は,市販されているPDAでもっとも薄型の新製品「バイザー・エッジ」を発売した。これには小型化した新しい拡張モジュールコネクターがついており,従来の拡張モジュールもスロット・モジュールで使用できる。赤,青,シルバーという3つの色による新デザインは,専門家に成功すると述べられている。399ドル。
新しいバイザー,なかなかよさそう,とみえた。薄さというインパクトを強調し,外観の持つ「エッジ」の洗練さを感じる。もうちょっとポップさがあれば,いわゆるコンシューマーにもアピールできそうだが,それは仕方ないか(花柄水玉よりは目に優しいし(^_^;)。常に持ち歩くものであり,常時視界に触れるものだからこそ,その定点は間違っていない。いいプロダクトデザインの見本のようなもの。こういうのをみるにつけ,日本の携帯電話メーカーのセンスのなさが際立つ。なんとかならんのか,あれらは。
だがデザインが優れていても,カラー液晶ぢゃなくて,機能的にも大きなアップデートがなくて,この値段は高い,とも感じる。PDAが一般におりてくる値段は3万円以下であると思うのだが。まぁそれでも,そのいい感じは,心をくすぐるのに十分だ。金額に勝る魅力を作り出せる,それは偉大であるに,違いない。ハンドスプリングという会社には,そういう力が満ちている。
|